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深刻化する"オーバーツーリズム" 富士山・京都市・鎌倉市の対策は?|日テレNEWS NNN

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楽しいゴールデンウイークの真っ最中という方もいるかと思いますが、いま深刻となっているのが、観光客が押し寄せすぎて問題が発生するオーバーツーリズムです。各地の観光地で対策に乗り出しています。

山崎誠アナウンサー

「年々、外国人観光客の方が増えている富士山ですが、いま富士山でもオーバーツーリズムが問題となっています。富士山では去年、過度な混雑や、『弾丸登山』、山小屋などで十分な休憩を取らずにタイトなスケジュールで登山をすることがケガにつながるといった問題も発生したということです」

「こうした問題を防ぐため山梨県は、今年7月1日から9月10日まで、山梨県側にある五合目登山口・吉田ルートにゲートを設置します。午後4時から午前3時までゲートを閉じて弾丸登山を防ぎ、1日の登山者の数の上限を4000人とすることで、登山客の過度な混雑を予防する狙いがあるといいます」

「さらに富士山に登る際、これまでは任意の協力金(1000円)の支払いがありましたが、それとは別に、7月からは1人2000円の通行料を登山口で徴収するということです。これは任意ではなく、支払う必要があります。こうして徴収したお金は、山の中で安全誘導をする指導員などに活用するということです。県は、山小屋での宿泊を前提に、余裕をもった計画で安全に楽しく楽しんでほしいとしています。」

「楽しく観光しに行く立場としても、周りへの配慮が大事です」

斎藤佑樹キャスター

「写真を撮るときに、たまに三脚を立てたりしますが、場所によっては三脚を立ててはいけない場所があります。大好きな場所だからこそルールを守って、その場所を守っていきたいという思いはあります」

山崎アナウンサー

「そういったルールの調べ方はあるんですか?」

斎藤キャスター

「ネットで調べると、有名な写真スポットほど『ここは立てちゃだめだよ』など、誰かしらがつぶやいたりしています」

山崎アナウンサー

「その場所が出しているルールだけではなく、そういったコミュニティーを調べることも大事かもしれません」

山崎アナウンサー

「例えば清水寺に行きたい場合、本来はあいだに6つの停留所がありますが、京都駅で多くの観光客が乗ると、それらの停留所を使う住民がなかなか乗れません。清水寺からの復路も同様です。通過する停留所を使う"住民がバスに乗車できない"という問題がありました」

山崎アナウンサー

「オーバーツーリズムの問題に詳しい文教大学国際観光学科の専任講師・中井治郎さんは、そもそもオーバーツーリズムかどうかの判断基準は、観光客が訪れることで『地元住民の利益になるか、ならないか』で判断するべきだとしています」

「その上で、観光客が多すぎて住民が利益にならないと感じたら、住民と話し合って必要な対策を講じることが重要だと話しています。ただ、観光する側としても配慮ある行動が必要です」

陣内貴美子キャスター

「訪れる側も、地元の人が来てくれてよかった、また来てほしいと思うような、ちょっとした心遣い、例えば大声を出さないとか、ゴミを持ち帰るといったことで、お互いがいい時間になるといいなと思います」

山崎アナウンサー

「中井先生も、観光する側としては、にぎわう場所を訪れる際に、大きな荷物はホテルやロッカーに預けてくるなど、住民や他の観光客の迷惑にならないような行動を心がけてほしいと話していました」

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