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「文明の交差点」ガザで文化財危機 6割被害の分析 紛争からの保護が国際的な課題に 国際情勢分析

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4月10日、パレスチナ自治区ガザ市で、イスラエル軍の攻撃で激しく損傷したモスクに集まるイスラム教徒(ゲッティ=共同)

パレスチナ自治区ガザでの戦闘では人道危機とともに文化財の被害も深刻だ。古代から欧州や中東、アフリカを結ぶ交易の中継地であり、さまざまな帝国などに支配されてきたガザは、「文明の交差点」だった。国連教育科学文化機関(ユネスコ)は世界遺産候補の遺跡など43件の文化財の損傷を確認。ウクライナでもロシアの侵略で被害が問題化する文化財への対処は、国際的に重要な課題だ。

ユネスコによると、ガザではイスラエル軍が昨年10月に軍事作戦を開始して以降、4月8日時点で遺跡やモスク(イスラム教礼拝所)などの宗教施設、博物館など文化財43件が損傷した。衛星画像で確認したが、戦闘のため現地調査はできておらず、実際の被害はこれよりも大きいとみられる。

世界銀行などは3月末の報告書でガザの文化財の63%が被害を受け、このうち31%が破壊されたと指摘。文化財の損害額は、約3億1900万ドル(約500億円)に上ると試算した。

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