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テイラー・スウィフトの「AIクローン」、ティックトックが排除約束

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テイラー・スウィフト Photographer: Neilson Barnard/Getty Images

動画共有アプリ「TikTok(ティックトック)」は音楽レーベル最大手ユニバーサル・ミュージック・グループ(UMG)と結んだ新たな契約で、人工知能(AI)が生成した未承認の音楽をプラットフォームから削除することに同意した。

  北京字節跳動科技(バイトダンス)傘下のティックトックは、テイラー・スウィフトやビリー・アイリッシュなど大物アーティストを抱えるUMGと、AI生成音楽の拡散およびその補償を巡り、数カ月越しの係争に決着をつけた。

  2日の両社発表によると、ティックトックは「アーティストとソングライターへの帰属を改善するためのツール」を開発する。急速に拡散されるAI生成コンテンツに関し、音楽産業が懸念している問題の一つに対応する。ティックトックのユーザーは10億人を超えるが、UMGの売上高においてティックトックからの収入が占める比率はわずか1%だという。

  ティックトックはこの声明以上の説明を控えた。UMGにコメントを求めたが返答はない。

  誰でも簡単に有名アーティストの声を複製できる音声ディープフェイク技術が普及している。ティックトックで「テイラー・スウィフト AI」と検索すれば、スウィフトさんの声でAIが生成した歌の動画が複数表示される。人気があるのは、他のアーティストの楽曲を歌わせる「AI生成カバー」というジャンルだ。これらのほとんどはAI生成であることが表示されているが、その再生件数は累積で数十万回に膨らんでいる。

  UMGは1月の公開書簡で、ティックトックにAI生成音楽が「溢(あふ)れている」として、同プラットフォームが「アーティストをAIに置き換える動きを支援している」と批判していた。両社の交渉が長引く中、UMGは2月にティックトックから楽曲を引き揚げ始めた。しかしUMG最大のアーティスト、テイラー・スウィフトが4月19日の新譜リリース後もティックトックでの楽曲使用を容認し続けたため、同社の戦略が台無しになる可能性があった。

  UMGはユーチューブが昨年8月にローンチした「AIインキュベーター」の創設パートナーでもある。このプログラムは巨大な動画プラットフォームにおいてAI生成音楽に伴う権利管理と収益化を目指すもの。

原題:Unauthorized Taylor Swift AI Clones Face Removal From TikTok(抜粋)

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