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三井住友DS・木村忠央氏「上がる株は課題の周りに」 3大スターが集中講義 アクティブの要諦(3) - 日本経済新聞

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課題から生まれるビジネスに注目と話す木村さん(写真/工藤朋子)

アクティブ運用に携わり、日本株の銘柄選びの達人である3人の運用者に、個別株投資にも役立つノウハウを3回にわたって伝授してもらう当連載。最終回は注目のテーマからどうやって有望な銘柄を探していくかを学ぼう。

三井住友DSアセットマネジメントで「三井住友・配当フォーカスオープン」の運用も務め、日経マネーの誌面でもおなじみの木村忠央さん。2003年から運用する「三井住友・中小型株ファンド」では、中小型株で企業価値と比較して割安度が高い銘柄を主な投資対象としている。

「投資の予想は3年で立て、短期的な業績には左右されないことがポリシー」と話す木村さんに、今注目のテーマや投資を続ける上で注意したいことなどを教えてもらった。

木村さんが教える「テーマからの有望銘柄探し」

日本は少子高齢化では世界の最先端を走っています。この問題自体はいいこととは言えない部分もありますが、DXや働き方改革など、ビジネスチャンスが広がっていることは事実。

ここから様々な課題が生まれ、国も政策を打ちます。このように日本の課題のそばには、実は今後伸びる株が潜んでいるのです。

成長産業に関わっているからといって、それだけで銘柄を選択するのは危険です。利益が出ている企業が多いとも限らないからです。派手に伸びている産業はその分、国内外からの参入企業も多くなり、他とは違った「参入されにくい仕組み」がないと意外と旬は短い、なんていうことも。

IT系であれば、例えば契約方法が都度ではなく月額や年間契約になっているなど、顧客が他社に流れにくいような仕組みが用意されていると、長期的にも安心材料になります。

投資をしていると日々の株価に左右され、目の前の出来事に振り回されて目標を見失いがち。そんな時には初心に戻り、なぜ投資をしたのか、何が決め手になったのかを思い出してください。

例えば、割安なPBR(株価純資産倍率)を見て投資をしたのなら、それが伸びるまで見続ける。長期目線で投資したのなら、その目線は変えずに短期的な動きは参考程度にする、といったことです。それがぶれると損をしたまま売却してしまったりするので、最初の目標は自分の軸として強く持ちましょう。

データは4月4日時点

[日経マネー2024年6月号の記事を再構成]

(勝間美月)

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