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容疑者「携行缶、何に使うか知っていた」 栃木・那須の2遺体損壊 | 毎日新聞

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送検のため平山綾拳容疑者を乗せて警視庁大崎署を出る車両=東京都品川区で2024年4月22日午前8時2分、宮間俊樹撮影

 栃木県那須町の山中で2人の遺体が見つかった事件で、死体損壊容疑で逮捕された埼玉県越谷市の建設業、平山綾拳(りょうけん)容疑者(25)が事件の数日前、粘着テープや携行缶などを購入していたことが捜査関係者への取材で判明した。平山容疑者は「道具が何に使われるか知っていた」と供述しており、警視庁と栃木県警の合同捜査本部は、何者かが事件の計画を説明したうえで、準備を依頼したとみている。

 平山容疑者は、那須町伊王野の山中の河川敷で、16日未明から朝までの間に、東京都千代田区の会社役員、宝島龍太郎さん(55)と女性の遺体に火を付けて損壊したとして逮捕された。女性は宝島さんの妻とみられる。

 捜査本部は平山容疑者名義の黒色のセダン型の乗用車を押収している。車内からは血痕が検出されており、捜査本部は鑑定を進める。また宝島さんの所持品も車内で見つかっており、捜査本部はセダンが事件に使われたとみている。

 捜査関係者によると、平山容疑者は宝島さんについて「会ったこともないし、名前も知らない」と供述しているという。一方、2人の遺体が見つかる数日前には、都内や埼玉県内で、粘着テープや携行缶、ガソリンなどを購入していた。平山容疑者は「人に指示されて購入した。その人の名前は言えない」と供述しているという。

 2人の遺体は頭に袋がかぶせられ、その上から粘着テープが巻かれた状態で発見され、現場には携行缶も残されていたとされる。捜査本部は、これらの遺留品が、平山容疑者の購入物と一致するか調べている。

栃木県那須町で遺体となって見つかった2人の主な動き

 また宝島さんらは、遺体で発見される前日の15日夜、東京・上野のアメ横から東京都品川区にレンタカーのワンボックスカーで移動していたことが分かった。

 15日午後11時ごろから約30分間、宝島さんと妻とみられる女性や若い男性が乗ったワンボックスカーが、品川区東品川に駐車されており、これが宝島さんが最後に生存が確認された様子だという。防犯カメラには、妻とみられる女性が車の近くに立ち、宝島さんが男性ら2人とともに近くを歩く姿が映っていた。

 ワンボックスカーはその後、品川区周辺で平山容疑者名義のセダンと合流。2台は分かれて、セダンは16日未明に栃木方面に向かったとみられる。捜査本部はワンボックスカーも押収している。

 平山容疑者は15日夜に、セダンを運転して複数の人物と落ち合ったとみられるが「タクシーで帰ったので、栃木には行っていない」との趣旨の説明をしているという。捜査本部は22日、平山容疑者を送検した。【岩崎歩、菅健吾、朝比奈由佳】

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