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輪島塗チェロ奇跡の音色 ガルガンチュア音楽祭 無料公演始まる 無傷で救出 奏者と再会:北陸中日新聞Web

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能登半島地震の被害を免れた輪島塗のチェロを奏でる富田祥さん。グランドピアノも輪島市の住宅から運び出された=金沢市昭和町の県立音楽堂で

 ゴールデンウイーク(GW)に合わせた音楽の祭典「ガルガンチュア音楽祭2024」のエリアイベントが3日、金沢市昭和町の県立音楽堂など市内各地で始まった。地元アーティストらの公演を無料で楽しめる企画で、市民や観光客が音楽に親しんだ。5日まで。(谷口大河)

 県立音楽堂やすらぎ広場では、能登半島地震の被害を免れたチェロとピアノの二重奏などがあった。チェロは倒壊した輪島市の工房からほぼ無傷で見つかった物で、全面に輪島塗の装飾が施されている。チェロ奏者の富田祥(さち)さん(45)=金沢市=は「8年ほど前に一度弾かせてもらった楽器に再会できて感慨深い。復興への希望を込めて演奏した」と話した。

 会場にはオーケストラ・アンサンブル金沢(OEK)のアーティスティック・リーダー広上淳一さん(65)が移動式の屋台と共に姿を見せた。店主として客にコーヒーをふるまい、音楽を楽しんでほしいとアピールした。

 4、5の両日のエリアイベントの概要と開催場所、時間は音楽祭の公式ウェブサイト=「ガルガンチュア音楽祭」で検索=から確認できる。イベント一つにつき30分ほど。会場の一つである市役所前広場と周辺ではジャズの祭典「ユネスコ・インターナショナル・ジャズデー」も開かれている。

輪島朝市の復興支援Tシャツなどを販売する永井哲也さん(左)=金沢駅東もてなしドーム地下広場で

出張朝市も寄ってって 金沢駅前マルシェに出店

 ガルガンチュア音楽祭の関連イベントとして、輪島市の輪島朝市や七尾市の道の駅能登食祭市場などが出店する「音楽祭ガルシェ」が3日、金沢駅東もてなしドーム地下広場を主会場に始まった。5日まで。

 商品の一つ、輪島市出身の漫画家永井豪さん(78)の代表作「マジンガーZ」をデザインしたTシャツは、能登半島地震による火災で大半が焼けた輪島朝市を支援しようと製作された。「輪島朝市Z」の文字をあしらい、紺とピンクの2色がある。1枚税込み3000円で、収益の一部を輪島朝市組合への義援金にする。

 同市で「永井洋服店」を営む永井哲也さん(61)が、親族の豪さんと相談して製作した。店舗兼住宅が焼失し、市内の仮設住宅で暮らす哲也さんは「力強く立ち上がるという思いを込めた。復興に向かって進みたい」と話した。

 和菓子店「饅頭処(まんじゅうどころ)つかもと」の塚本民子さん(73)も火災で店舗兼住宅を失った。これまで出張朝市に出られずにいたが、この日は金沢市の老舗・森八の和菓子を販売した。朝市の仲間と横並びにブースを構え「皆の顔が見られてうれしい」とほほえんだ。

 このほか能登のカニ汁や能登かき、地酒や洋菓子なども販売されている。店のうち、輪島朝市の関係者は4日、金沢市の金石港周辺である「出張輪島朝市」に参加する。(谷口大河)

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