園バスに娘置き去りされた父親「１人で亡くなった時の気持ち考えたことあるか」…静岡で初公判

　起訴状では、増田被告は２２年９月５日、通園バスが園に到着した際に降車確認などを怠り、元担任は千奈ちゃんが遅刻したか欠席したと思い込んで保護者に確認の連絡を取らず、千奈ちゃんを高温の車内に約５時間にわたり置き去りにし、死亡させたとしている。県警の検証では、車内の温度は約４５度あったとされる。

　増田被告は被告人質問で、事件について「腹立たしく情けなく思った。してはいけないことをしてしまった」と述べ、「悲惨な事故を起こし、誠に申し訳ない」と謝罪して賠償する意向を示した。

　千奈ちゃんの父親（３９）は被害者参加制度を利用し、法廷で増田被告に「千奈がバスの中で１人で亡くなった時の気持ちを考えたことはあるか」と質問。増田被告は「苦しい思いをしていたと思う」と答えた。

　次回公判は５月１５日で、元担任に対する被告人質問などが行われる予定。