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敦賀乗り換え 課題あらわ 初のGW:日刊県民福井Web

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観光客で混雑する敦賀駅2階乗り換え改札 =4月27日午前11時32分

 北陸新幹線の延伸開業から1カ月たち、関西、中京圏から北陸方面への移動には敦賀駅での乗り換えが必須となった。延伸後初の大型連休となるゴールデンウイーク(GW)を迎えた。GW前半は、乗り換えで多くの観光客が駅を利用していたが、ベビーカーや車いすでの乗り換え時間に対する不安や、中京圏からの特急「しらさぎ」で北陸へ向かう際の不満が聞かれるなど、課題があらわになった。 (林侑太郎)

 GW初日の4月27日、記者が名古屋駅から「しらさぎ」に乗り、敦賀駅で新幹線「つるぎ」に乗り換えて福井駅へ向かった。午前9時20分ごろ、敦賀駅に近づくと、車掌が乗り換え方法をアナウンス。駅には10人以上のJR西日本社員が追加で配置され、誘導に当たった。到着した1階から3階の新幹線ホームまで、高低差約30メートルの移動には5分ほどかかった。

 この日は「しらさぎ」、関西圏からの「サンダーバード」の両特急ともに満席はなかった。敦賀駅で「サンダーバード」を降り、ベビーカーを押して8分での新幹線乗り換えに臨んだ辻拓也さん(36)=京都市=は「ドキドキした」という。満員のエレベーターを1回乗り過ごし「人が多くてもう1回待つと、間に合うかかなり際どい」と険しい表情を浮かべた。

 「しらさぎ」が敦賀止まりとなったことで、乗客には新たな不満も。強風などの影響でしばしば起きる「サンダーバード」の遅れが、接続する「つるぎ」の出発時間に影響し、ダイヤ通りに着いた中京圏からの乗り換え客は、そのたびに待たされるようになった。

 仕事で名古屋-福井間を毎週利用する名古屋市の会社役員の男性(59)は「しらさぎが直通だったときは、福井到着が遅れることはほとんどなかった」と嘆く。

 JR西によると、新幹線延伸開業からの1カ月間、金沢-敦賀間では20分以上の遅れが少なくとも5回発生。うち4回が「サンダーバード」の遅れによる接続待ちだった。男性は「新幹線で20分の遅れが頻発するなんて。中京圏は軽視されている」と憤っていた。

 GW前半は敦賀駅を発着する列車に目立った遅れはなかった。ただ、客足のピークとなる後半の3~5日には、さらなる混雑が予想される。JR西の広報担当者は「案内の社員を多く配置し、円滑な乗り換えに努めたい」と話している。

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